平成生まれ昭和育ちへのインタビュー【幅広く音楽を愛するMusic Lover・こうきさん】

昭和の音楽が好きな若者は、年を追うごとに増えています。SNS上には中学生や高校生がいることも、珍しくありません。でも、いったい彼らはどうして昭和の音楽を好きになったのか?そのきっかけや思いをインタビューしていく、昭和ポップス倶楽部によるシリーズ「平成生まれ昭和育ちへのインタビュー」

平成生まれ昭和育ちへのインタビュー、第6回目である今回は、昭和ポップス倶楽部のメンバーであり、洋邦問わず幅広く音楽を愛している”こうき”さんにお話を伺いました!

→過去の平成生まれ昭和育ちへのインタビュー

こうきさんが昭和ポップスに目覚めるまで

本日はインタビュー、よろしくお願いいたします!(こうきさんは左上)

きっかけは、ある音楽番組

それではまず、こうきさんが昭和の音楽に出会ったきっかけを教えてください。

小学校3、4年生くらいの時に、「速報!歌の大辞テン」(日本テレビ系列)という音楽番組を観ていたのがきっかけです。

その番組は、当時のヒット曲と昔の歌謡曲を交互にランキング形式で紹介していくというものでした。自分が能動的に見ていたというわけではなくて、母親が見ている横で一緒に見ていた感じです。

でもそのおかげで、昭和の音楽を違和感なく聴く姿勢や感性が養われていったのだと思いますね。あと70、80年代の洋楽も親が車の中でよく流していたので、昔の音楽に触れる機会は多かったと思います。

きっかけとなった「速報!歌の大辞テン」で特に印象に残っている歌手や楽曲はありますか?

ピンクレディーの「UFO」は印象に残っています。衣装や歌番組のセットも華やかでしたからね。あとはフォーリーブスの「ブルドッグ」は歌詞やメロディーもインパクトがありました。その時はどの歌手が何を歌っているかはわからなかったのですが、自然と刷り込まれていきました。

最新のヒット曲と昭和のヒットソングを交互に流していた番組だったということですが、それを観てこうきさんが感じたことはありましたか?

もちろん歌手にもよりますが、やはり、今より突飛な部分があったかなと思います。あとは生演奏か、打ち込みか、アナログかデジタルかの違いですかね。その違いは無意識にですが、子どもながらに感じていました。

それはすごいですね!!

親御さんの影響は?

昭和の音楽を好きになっていくあたって、親御さんの影響も大きかったのでしょうか?

そうですね。親の影響は大きいと思います。それは邦楽にしても洋楽にしてもそうですし、リアルタイムで両親は昭和の曲を知っているので、僕も気になることはよく質問攻めにしていました(笑)
自分が能動的に本格的に聴くようになったのは高校に入ってからです。両親以外だと、叔母にグループサウンズなどの60年代ののことを質問したりしていました。

高校生から積極的に聴き始めるようになったきっかけはありましたか?

たしか、元々は70、80年代の洋楽を聴いていたんですけど、ひと通りヒット曲を聴き終わった頃に、「どうせなら同じ時期の邦楽を聴いてみようかな」と思ったのがきっかけでした。そこからはあれよあれよとハマっていって、大学生の時には、「青春歌年鑑」っていうオムニバスアルバムを聴いたり、1人でライブにいったりしていました。

高校生のころは、どんな媒体で音楽を聞いていたんのですか?

家に置いてあったカセットで聴いていました。母親が持っていた安全地帯のアルバムとかを聞いていましたね。あとは基本的にYouTubeなどの動画サイトです。他にもBSの「ザ・トップテン」の再放送とかも録画して観たりしていましたね。

生まれ育った土地が与える影響

ちなみにご出身はどちらですか?

実家は新潟です。新潟は雪に囲まれているために冬はインドアな趣味に走りがちになってしまうんですよね。そういう環境も、積極的に音楽を聴くことになった理由として少なからず影響してるんじゃないかな。

上京してみて、東京は音楽に触れやすい環境でもあったと思うのですが、そういう喜びを感じた経験はありますか。

好きな歌手のコンサートに気軽に行けるようになったというのは大きいですね。上京したのが安全地帯が久々に活動を再開した頃でしたね。それに合わせてコンサートも行きましたし、あとは沢田研二さんや野口五郎さんのコンサートや握手会にも行きましたね。

それはいつもお一人で参加されていたのですか?

そうですね。全て1人で参加しました。

すごいですね(笑)

その頃からSNSを使っていたら、もっと同志に出会えていたかもしれないんですが、当時の僕はまだそこまでだったので、基本的に一人で楽しんでいましたね。

ここ数年で「アウトプットもしていきたい」と気づいた

noteで頻繁に発信しているこうきさん

こうきさんはnoteにてよく音楽に関する文章を執筆されていらっしゃいますね。始めるきっかけはなんでしたか?

いろいろ昭和ポップスを聴いていくなかで、情報や持っている知識をアウトプットしてみたいな、と思ったのがきっかけです。自分が持っている情報を自分のものだけにするんじゃなくて、共有するということも大事な作業なんじゃないかなと思って、書き始めました。

発信していくなかで、周りの反響はいかがでしたか?

思った以上にリアクションがありました。自分の投稿が別の誰かのSNSでシェアされたりすると「発信していてよかったな」と思えます。

最初に参加してくださったときの自己紹介文で「歌ったり演奏したり、ものまねしたりしている」という一節がとても気になりました。どういった思いから、こういう発信していこうと思ったのですか?

ひとつは、前に知人から「インプットし過ぎている」と指摘されたことがあり、自分から発信していく大切さを感じていたからです。
もうひとつは、ピンポイントで特定のジャンルを聴いている人はいるのですが、洋楽や、邦楽と洋楽とのつながりなどについても詳しい人って、同年代ではそんなに多くないんですよね。
自分はわりと全体を通して幅広く聴いていることが強みかなという思いもあって、発信していこうかなという気持ちがだんだん芽生えてきました。

幅広く音楽に精通している理由

こうきさんは、昭和ポップス倶楽部のなかでも幅が広く、普段から多様なジャンルの曲をシェアしてくれる印象があります。簡単に言えばマルチプレイヤー的な貴重な存在だなと思うのですが、意識していることはあるのでしょうか?

元々の好奇心もありますが、曲を聴いてみて初めてわかることもあるので、あんまり偏見は持たずに、幅広くいろんな曲を聴くようには意識していますね。
あとは作曲家・作詞家さんなどにも興味がありまして、筒美京平さんをはじめとした職業作家の方に注目していくと、自然といろんな曲を聴けるようになるので、いつの間にか自分の視野が広がっていきました。

なるほど。筒美京平さんが特にお好きだったのですか?

こうきさんの持っている「筒美京平の世界」は現在amazonで25,000円

はい、筒美京平さんを特集した本で「筒美京平の世界」という本があって、これは東京に上京してすぐくらいの頃に発売されています。この本にはいろんな年代やジャンルが網羅されているので、動画サイトで調べながら曲を聴いたりしていました。

たしかに筒美京平さんの楽曲を追っていったら、幅広いジャンルをカバーできそうですね(笑)

それも筒美京平さんの魅力なんですよね。晩年になっても、常に新しい音楽を聴いていたというエピソードもありますし。そういう姿勢が僕にも魅力的で、僕もそんなふうになれたら良いなという憧れもあります。

昭和ポップスに限らず、音楽が好き

一番好きな昭和ポップス

好きな昭和ポップスを何曲か挙げるとしたら、こうきさんは何をセレクトしますか?

難しい質問で困りますね〜・・・最初から最後まで聞いてて「すごいな」と思うのは、沢田研二さんの『勝手にしやがれ』とか、少年隊の『仮面舞踏会』とか田原俊彦さんの『抱きしめてTONIGHT』ですかね。
この3曲って、緊張感が持続していて、AメロもBメロもずっとサビという感じですよねよくこういう曲を作れるなぁと思います。聴いている最中はずっと高揚感がありますよね。

確かにいま挙げてくれた楽曲はずっとワクワクさせてくれて、編曲の部分もつい歌ってしまいますよね。ちなみに最近の音楽も聴くのですか?

はい、聴きます。YouTubeに「今週のトップ50」みたいな特集があるので、まめに聴いています。最近だとよかったのは、TWICEの『CRY FOR ME』とかですね。

まさかの、TWICE!!(笑)

TWICEって日本人向けの楽曲はメロディが強いのに対して、海外向けの楽曲はリズム重視だと思うんです。そういう違いを考えて聴くのが好きですね。

それに作曲・作詞している人は別に日本人ではなく、韓国人だったりカナダ人だったりするんです。他にもたとえば外国のボーイズグループの作曲者を調べていたら、実は過去に嵐の楽曲を手がけていた!みたいな発見もあったりして、そういうのを見つけるのも楽しいですね。そこから自分の幅が広がるのも面白いです。

なるほど〜。もう真の音楽好きですね!

こうきさんの思う、昭和ポップスの魅力

そんな年代やジャンルに縛られず様々な曲を聴いてきたこうきさんだからこそ質問したいのですが、こうきさんが思う、他のジャンルにはない昭和ポップスの魅力ってなんですか?

単純に現在の音楽との違いで分ければ「生演奏か打ち込みか」という点ですね。とはいえ、80年代になると打ち込みも増えては来るものの、今の感覚で言えばずっとアナログな感触があります。あとはシンセサイザーのキラキラした音も魅力的です。音の空間が違う、という感じでしょうか。

あとはなんといっても、専業の作詞・作曲家が活動していたという点です。これに関しては阿久悠さんも指摘していましたが、最近になるにつれて歌手が自分で歌詞を書くことが多くなっていったぶん、個人のメッセージが強くなっています。ときにそれは主観的だったりもして、良くも悪くも限定的な世界観だったりしますよね。

専業作家たちが作るものは、もう少し公というか……多くの人が共有できるメッセージ性という、今の時代にあんまりないものが昭和ポップスにはあったんじゃないかな。もちろん、これもこれも良くも悪くもかもしれませんが。

あとは、一概には言えないんですけど、もう少し叙情的で、哀愁がある気がしますね。日本的な感覚があると思います。

昨今は、各メディアで「昭和ポップスブーム」と言われているようですが、テレビで取り上げていることと、ご自身の思いのギャップはありましたか?

自分が昭和ポップスを聴きはじめた頃はブームとは程遠い状況だったので、昨今のブームをきっかけにずっと好きで聴いてくれれば良いんですけど、昭和ポップス自体をただ消費物として取り扱っている人がいたら、それは良くないかなと思っています。本当にそんな人はいないと信じたいですが。
本当に好きで聴いてくれる人が残ってくれれば良いと思います。もう少し冷静に見ていきたいですね。

聴くきっかけが用意されていること自体は良いことなので、ブームで終わらずに広がっていくといいですね。

こうきさんと昭和ポップス倶楽部との出会い

参加したきっかけ

こうきさんが昭和ポップス倶楽部に参加してくださってから、約3ヶ月が経ちました。参加しようと思ったきっかけを教えてください。

やっぱりこれは筒美京平さんが亡くなったのが大きいですね。
ずっと追いかけていた人がいなくなってしまったのは、ショックでした。このショックを払拭するために何かしら自分でもっと活動しようって思った矢先にこのコミュニティがあるのを知って、参加しました。悲しみだとか、自分が持っている気持ちを共有できたら良いなと思って。

嬉しいです、ありがとうございます!

僕自身、音楽的なコミュニティに参加したことはなかったんですけど、風通しの良さを魅力に感じました。活動の内容もそうですし、SNSなどの発信から、かなえさんやさにーさんの人間性も感じられて親しみやすかったです。

わぁ〜よかった・・・ありがとうございます!!実際に参加してみていかがですか?

思った以上に、話が合う人がたくさんいるんだなぁと思いました。コミュニティとしての充実性を感じています。あとはまだまだ知らなかった曲がたくさんあるなぁと。

昭和ポップスを幅広く聴いてきたこうきさんも、そう感じる場面がおありだったんですね。

そうですね。『毎週ベストソング選抜』でも自分が聴いたことのない歌手がたくさん紹介されるし、知らなかった曲もたくさん知れて、とても勉強になります。

※毎週ベストソング選抜……
毎週日曜日に、昭和ポップス倶楽部内でおこなっている企画。メンバーたちがそれぞれ一曲ずつを出し合い、皆で票を投じて、その週の「ベストソング」を決めるというもの。なるべくあまり知られていない曲をシェアし合って、隠れた名曲に出会おうという趣旨。

今後のこうきさんに注目!

今後、こうきさんはどんなことを目指していきたいですか?

自分で何か表現する、ということをずっとしてきたので、昔の音楽の魅力を自分なりの言葉や表現で伝えていければいいなと思います。自分自身が媒介として機能するような感じです。

ぜひ、そのためにどんどんこの倶楽部を活用してほしいですね。
私たちは平成生まれだけど昭和の音楽やカルチャーが好きな人を「平成生まれ昭和育ち」と呼称しているんですが、こうきさんから、同じ同志である仲間にメッセージがあればお聞かせください。

昭和ポップス倶楽部は、好きな方ならどなたでも歓迎です、一緒に共有しましょう!あとは、昭和ポップスだけでなく同時期の洋楽や洋画含む映画や車辺りも好きなので、興味のある方はお気軽に声をかけて下さい。

最後の質問です。こうきさんが昭和ポップスを好きでよかったと思うのはどんな時ですか?

やっぱり良い曲に出会えた時ですね。昭和という時代は長いので、それだけ宝の宝庫なんですよ。リアルタイム世代の人はリアルタイムで聴ける喜びがありますけど、我々はこれから新たにいろんな音楽を聴ける、知ることができる喜びがあると思います。それが好きでよかったと思える理由です。

昭和は宝の宝庫!まさにそうですね。そして、後追い世代を勇気づける心強い言葉をありがとうございました!

ありがとうございました!


こうきさんとお話してみて、言葉の選び方がとても丁寧な方だなぁという印象を受けました。2年以上続けていらっしゃるというnoteの発信を通して、穏やかなこうきさんの発信力に磨きがかかったのかなぁ、なんて想像させられました。いち音楽好きとしても共感するところが多かったほか、インプットのみならずアウトプットも積極的に行っていく姿勢は、発信者としても見習うべき点が多く、とても有意義なインタビューになりました。

音楽に大変詳しいだけでなく映画についてもものすごい数を観ていらっしゃるので、下記noteと合わせてFilmarksもぜひご覧ください!こうきさん、これからもたくさんの音楽やカルチャーををシェアし合いましょうね!

こうきさん情報

note:洋楽邦楽の好きな曲、アルバム、音楽ネタ等|浅野公喜 コウキシャウト(Kouki Shouts To The World)|note
Filmarks:浅野公喜さんの映画レビュー・感想・評価 | Filmarks映画

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本記事のように、昭和ポップス倶楽部では定期的に「平成生まれ昭和育ち」へのインタビューを企画しています。倶楽部メンバーやその内外の方に、どのようにして昭和ポップスを好きになったのか?を訊いていく予定ですので、今後もお楽しみに。

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