昭和ポップス倶楽部 交流会レポ・初のリモートプレゼン【テーマ:Analysis of Showa Idol】

2020年10月12日、高円寺の昭和懐メロ酒場「ヤングマスター」にて、昭和ポップス倶楽部の交流会を行いました!
交流会では、持ち回りで誰かひとりが先生(プレゼンター)となり、自分の得意な・好きな分野や歌手について自由に紹介してもらうという内容になっています。直近では、「昭和ポップスの功労者・松任谷正隆」「80年代後半アイドル 」「昭和ポップス界の偉大な作詞家」などさまざまなテーマについて発表してきており、それぞれのメンバーが自分の得意分野を活かしたプレゼンをしてきています。
過去の交流会のレポートはこちら!
2020.08.24 昭和ポップス倶楽部 オンライン交流会レポ【テーマ:昭和ポップスの功労者・松任谷正隆】
2020.09.07 昭和ポップス倶楽部 交流会レポ【テーマ:80年代後半アイドル 】
2020.09.21 昭和ポップス倶楽部 交流会レポ【テーマ:昭和ポップス界の偉大な作詞家】※コラム用パスワードが必要です
→そのほか交流会・イベント一覧
今回は、ITに強いメンバーの方が「Analysis of Showa Idol」なる切り口から昭和ポップスを読み解いてくださいました!
また今回は初参加のメンバーさんも2名いらっしゃっていて、MAX参加の9名での開催となりました。
冒頭、今回はある取材が……
早速交流会!のその前に、今回はあるメディアさんから「平成生まれの昭和ポップス好きに取材したい」ということで取材が入りました!
皆さんご協力いただきありがとうございます!どのくらい映るのかは不明ですが、放送される日時が近づいたら、またお知らせしますね。
自己紹介
それでは恒例の自己紹介。今回は「お名前」と、芸術の秋ということで「もはや芸術の域!思わず『聴いてみて!』と言いたくなる昭和ポップス」をひとりずつ紹介していきました。
参加者の皆さんがえらんだ「芸術の域!」な昭和ポップスはこちら。
- 田原俊彦「NINJIN娘」→アウトロ(後奏)が芸術的
- 相曽晴日「舞」→サビへの盛り上がり方が芸術的
- YMO「ABSOLUTE EGO DANCE」→沖縄っぽさへの追求が芸術的
- 中森明菜「十戒(1984)」→ラストの腰の反り具合が芸術的
- 池田政典「SHADOW DANCER」→林哲司メロディが芸術的
- 松田聖子「夏の扉」→聖子ちゃんカットの完成度が芸術的
- 神谷重徳「UFO Dance」→異次元へのトリップ感が芸術的
- 山口百恵「曼殊沙華」→歌詞の表現が芸術的
- 薬師丸ひろ子「Woman “Wの悲劇”より」→神聖さが芸術的
「芸術」という言葉だけでもこんなに解釈が分かれて、曲の傾向がバラバラなのも面白いですね!
参加できなかった方も、ぜひ「芸術ソング」考えてみてくださいね。
本題:Analysis of Showa Idol
さて、今回の交流会では、Oさんがこちらのテーマでプレゼンしてくださいました。

アイドルについて、この人はこんな曲が多いのかな?というざっくりしたイメージ像はあるが、正直違いがわからないぞ・・・とOさんが思っていた方々について、歌詞によくでてくる単語を統計・分析・比較をすることで「どんなイメージの曲が多いか」を見てみよう、というのが今回のテーマです。
Oさんは前回、同様の手法を用いて松田聖子さんと中森明菜さんの歌詞比較プレゼンもされています。よかったらこちらもご覧ください!
→ 昭和ポップス倶楽部 交流会レポ【テーマ:中森明菜と松田聖子の 歌詞を比較しよう 】
では早速、それぞれのアイドルの歌詞分析結果を見ていきましょう。
早見優さん
花の82年組の一人としても知られる早見優さんの歌詞分析結果です。さて、早見優さんの歌詞にはどんなワードがよく出てくるのでしょうか?


特徴としては、まずは英語ばかりですね!
頻出単語は英語ばかり。早見優さんが帰国子女ということもあって、意識的に英語をたくさん入れ込んでいることが想像できます。なんとなくポジティブなワードが多いような感じもします。
藤圭子

一番個性がわかりやすかったのがこの方!藤圭子さん。早見優さんとは打って変わって「女」「夜」「生きる」さらには「死ぬ」なんてワードも出てきています。他にも強めで暗めのワードがちらほら。ネガティブで、しかも漢字一字が多めです。時代も変わって、人も変わるとこんなにも使用単語がかぶらないものなのですね。
光GENJIとシブがき隊

80年代前半に活躍したシブがき隊と、後半に活躍した光GENJIも比較。こうしてみるとシブがき隊は英語が多く、光GENJIは日本語ばかりですね。世代が後なのだから光GENJIのほうに英語が多くても良い気もするのですが、逆だったことが個人的に興味深かったです。
シブがき隊には「スシ食いねェ!」の影響が顕著に出ていますね。(スシ、アガリ、ヘイ・ラッシャイ等)
発表の中で、光GENJIとシブがき隊、どちらの一人称が「僕」で、どちらが「俺」でしょう?なんてクイズもありました。・・・正解は光GENJIが「僕」シブがき隊が「俺」ですね。一人称が違うだけで奥手なイメージと硬派なイメージを使い分けることができそうです。
令和ポップス
昭和ポップスを分析するにあたって、ここ最近流行している上位の曲の分析も大事!ということで令和ポップスの頻出ワードも出してくださいました。

昭和ポップスは「あなた」「You」だったところから「君(キミ)」「僕」になっているのが一番特徴的ですね。その他、具体的な固有名詞が少なく、抽象的でポジティブなワードが多く使用されているのもこの図から見て取れます。
Oさんはほかにも中原めいこさん、おニャン子クラブと欅坂46、南野陽子さん等の分析結果を発表してくださいました。「人選はどうやっておこなったのですか?」と伺ったところ、まったく脈絡はないとのことです。ボーダレス、だけど、どれも昭和ポップス(かな?)!そんなところも面白かったですね。
今回のプレゼンをとおして・・・

- 歌手に演じさせたいイメージによって頻出ワードはかなり変わる
- 時代によっても頻出ワードはかなり変わる
- 一人称の違いにイメージの違いが顕著に現れる
結果、Oさんはご自身のプレゼンを「歌詞、奥が深いね」というなんとも令和的な抽象ワードでシメてくださいました!
Oさん、どうもありがとうございました!!
初の試み・リモートプレゼン

今回のプレゼンですが、実はプレゼンターのOさんが急遽体調不良ということで、ご自宅からのリモートでのプレゼンとなりました(参加者はヤングマスターで受講)。初の試みだったのですが、ZOOMに切り替えての開催ができてよかったです。(Oさん、大変な中本当にありがとうございました)
音声が途中遅れたり、うまく聞こえなかったりということもあったのですが、これは次回以降の課題にしたいと思います!
今回のことで、オフ会にてその場にいなくともプレゼンターとして発表することは可能だということがわかりました。地方在住だけどプレゼンしてみたいよ!という方はぜひ立候補してみてくださいね。
そして2次会へ……
通常、2次会はそのまま「ヤングマスター」で行うのですが、新宿の歌謡曲バー「スポットライト」がこの日をもって閉店されるということで、みんなでスポットライトへ。ラストナイトをみんなで楽しみました!
今回初参加のメンバーさんもいましたが、楽しんでいただけたでしょうか?次回の交流会は10/24の夜です。代表のかなえ氏さんが、「昭和の歌番組」というテーマでプレゼンしてくださるとのことです!お楽しみに!