中森明菜プレイリスト:あのアーティストから提供されていた名曲!byさにー
こんにちは!さにーと申します。昭和ポップスが大好きで、音楽に関する記事を書いたりこのサイトを運営したりしている平成生まれです。
私はリアルタイム世代ではないながらも好きが高じてこのサイトも立ち上げたりなんかしたのですが、何を隠そう、その一番のきっかけになったのは中森明菜さんの「十戒(1984)」の映像でした。視線をこちらに投げられたとき、「こんなアイドルがいたというのか!」と大きなカルチャーショックを受け。。それからはもう抜かれた度肝が盗まれっぱなしの数年を送ってきました。
今回は、そんな私にとっての夢先案内人である中森明菜さんの楽曲を集めて、ワーナーミュージック・ジャパン様のご協力のもと、僭越ながらプレイリストを作成させていただきました。
テーマは「中森明菜さんの、あのアーティストから提供されていた名曲!」
おこがましいようですが、誰かにとっていつもと違う切り口で明菜さんの楽曲を聴くきっかけになれれば嬉しいです。
▼中森明菜さんって誰だっけ?代表曲なんだっけ?という若者たちは先にこちらをどうぞ。
中森明菜「あのアーティストから提供されていた名曲!」プレイリスト作家陣と解説
スローモーション
作詞:来生えつこ 作曲:来生たかお 編曲:船山基紀
デビューシングル(1982年5月)
作詞作曲は来生えつこ・来生たかお姉弟。中森明菜さんの言わずと知れたデビュー曲です。まだ幼さののこる声ながら、デビュー曲だというのに、まだ16才だというのに肩の力の抜けた歌声。
明菜さんの声の美しさが存分に発揮されるロングトーンなメロディが天才的です。一般人の自分がカラオケで歌ってもなぜか「ただ音を伸ばしているだけ」になってしまう。なにが違うんだろう・・・(全部違う)
A型メランコリー
作詞:中里綴 作曲:田山雅充 編曲:萩田光雄
1枚目のアルバム「プロローグ〈序幕〉」(1982年7月)
これは世のO型民みんなに聞いてほしい。実際に明菜さんがA型で、A型の憂鬱を血液型の特性になぞらえて歌った歌です。
私はO型なんですが、O型は「ポーカーフェイスで迷わせる」らしく……明菜さんにそう言われるのが嬉しすぎてにやにやしながら聞いてしまう。いやーO型だけなんか悪いな~~!!(ポリポリ)もちろんB型もAB型もでてきます。
作曲を手がけているのは「春うらら」で知られる田山雅充さん。彼は素晴らしいメロディーメーカーです。メロディーもキャッチーだし、けっこう音域も広いので明菜さんの声の低音の良さと高音の良さ、どちらも出ていて心地よい。とくにギョッとするのは「血液・なにがた~~!!」の部分で、急転直下からの急上昇という独特なフレーズ。歌詞のユニークさも相まって、とても耳に残る曲です。大好き。
ヨコハマA・KU・MA
作詞:中里綴 作曲:南佳孝 編曲:萩田光雄
2枚目のアルバム「バリエーション〈変奏曲〉」(1982年10月)
イントロから女性アイドルらしからぬ凝りかたでワクワクするのですが、注目すべきは2番の歌詞。
デニムのブルゾンを さりげなくぬいでみた
私は着やせすると 誰もまだ知らない
あなただけにそっと 教えてみたい
流し聴きしていても、ここだけとても浮いて耳に入ってきます。うわぁ・・・うわぁ・・・////ってなります(語彙力)。ドキドキとゾクゾク。大人っぽいなぁ・・・
1/2の神話
作詞:売野雅勇 作曲:大沢誉志幸 編曲:萩田光雄
4枚目のシングル(1983年2月)
ツッパリ明菜ソングの代表格のこの曲は、歌手の大沢誉志幸さんによる作曲。作詞は「少女A」「禁区」「十戒(1984)」等も手掛けている売野雅勇さん。
全体はツッパリソングなのだけど、誰もわかってくれない・・・というちょっと弱気な部分とのギャップがいいです。それもすぐにまたツッパリな曲調になるのだけど、その不安定さが「大人と子ども2分の1」な思春期を表現しているようで、好きです。
ヴィーナス誕生
作詞:阿木燿子 作曲:財津和夫 編曲:萩田光雄
4枚目のアルバム「NEW AKINA エトランゼ」(1983年8月)より
作曲はチューリップの財津和夫さん。明菜さんに曲を提供していたイメージがなかったのでびっくりです。
曲全体を通してささやくような歌声で優しい歌唱。神聖な雰囲気ただよう曲で、神話のような伝説の始まりを聴いているようなまさに「ヴィーナス誕生」といった感じ。ハープの音色がとにかく美しく、尊く穢れのない世界観を演出するアレンジは必聴。
少しだけスキャンダル
作詞・作曲:翔 編曲:横浜銀蝿・萩田光雄
4枚目のアルバム「NEW AKINA エトランゼ」(1983年8月)より
横浜銀蝿のメンバーによる制作曲。間奏と後奏に入る息を吐くような「ッア〜〜」の声が色っぽく、つい真似したくなる。ブラスとギターの組み合わせが実にかっこいい!
感傷紀行
作詞・作曲:谷村新司 編曲:萩田光雄
4枚目のアルバム「NEW AKINA エトランゼ」(1983年8月)より
作詞作曲がアリスの谷村新司さん。谷村さんのアイドルの提供曲と言えば山口百恵さんの「いい日旅立ち」が有名ですが、これも傷心旅行的な世界観です。
一聴したところ暗い曲調なのですが、歌詞を聴くと悲しみの中にも一筋の光を見出すとてもやさしい歌。ピアノのアレンジが美しい。
サザン・ウインド
作詞:来生えつこ 作曲:玉置浩二 編曲:瀬尾一三
8枚目のシングル(1984年4月)
作曲が安全地帯の玉置浩二さん。夏といえば・・・なくらい有名な曲ですね。夏の明るい曲ってメジャー調が多いと思います。しかしこの曲はマイナー調ながら、暗さをまったく感じさせない躍動感にあふれた涼しげな曲調。
明菜さんの落ち着いたイメージはそのままに、夏ソングの爽快感を共存させられるのは、作家陣が天才的と言わざるを得ません。。
Easy
作詞・作曲:尾崎亜美 編曲:瀬尾一三
5枚目のアルバム「ANNIVERSARY」(1984年5月)
作詞・作曲が松田聖子さんの「天使のウインク」などを提供している尾崎亜美さん。尾崎亜美さんといえば、個人的には軽やかでポップな曲のイメージがあったので、マイナー調で強めの女性をイメージさせるこの曲はちょっと意外な印象でした。
印象的なのはサビの最後の「私じゃあなたを変えられない」の歌詞。「いい加減にして」「冗談じゃない」など、明菜さんはこういう吐き捨てるようなキメゼリフが似合います。
飾りじゃないのよ涙は
作詞・作曲:井上陽水 編曲:萩田光雄
10枚目のシングル(1984年11月)
井上陽水さんの作詞作曲ということは、ご存知の方も多いでしょう。
それまでツッパリ路線とバラード路線を交ぜてリリースしており、ツッパリ路線では男性を「愚図ね」と言いきっていたのに対して、バラード路線では「あなたのセーター袖口つまんでうつむくだけ」のような純情な一面を見せています。
どちらも似合っているのですが、「飾りじゃないのよ涙は」はこれを初めて融合させた点でじつに興味深いのです。「急にスピンかけられても怖くなかった」と言っている一方で、いつか恋人に会えるとき初めて泣いたりするんじゃないか、という純情な面がある。明菜さんの二面性を見せられてきたこれまでの前提をふまえて、どちらも本当の自分なのと言わんばかりの本曲。
「中森明菜」像においていちばん人間らしさ、人間臭さを感じられる気がして、本当に大好きな曲です。
歌詞に「ダイヤと違うの涙は」という歌詞がありますね。個人的に、この「飾りじゃないのよ涙は」は松田聖子さんの「瞳はダイアモンド」のアンチテーゼだと思っています。
ロマンティックな夜だわ
作詞・作曲:EPO 編曲:清水信之
7枚目のアルバム「BITTER AND SWEET」(1985年4月)
明菜さんの曲には珍しい、聴かせるというよりクセになる曲調の楽曲。一回聴いたら忘れない、中毒性のあるタイトルのフレーズです。
予感
作詞・作曲:飛鳥涼 編曲:椎名和夫
7枚目のアルバム「BITTER AND SWEET」(1985年4月)
チャゲアスの飛鳥さんが作詞・作曲をしています。コード進行が神がかっている。歌詞の中ではも何の予感なのかは言及していないのですが、最小限の言葉でここまでバッドエンドを予想させる作詞作曲の表現力ってすごいなと感嘆します。
ちなみに次の曲である「UNSTEADY LOVE」でも別れの予感を感じており歌詞の状況は似ているのですが、曲調しだいで印象がこうもガラリと変わるものですね。歌詞にも注目しながらぜひ比べてみてください。
UNSTEADY LOVE
作詞・作曲・編曲:角松敏生
7枚目のアルバム「BITTER AND SWEET」(1985年4月)
角松敏生さんが手掛けた曲。いやはや天才的なメロディー!AORというジャンルなのでしょうか。
失恋の曲だと思うのですが、曲調はあかるいメジャー調。サビの「さよなら~」は杉山清貴さんが歌ってくれそうな開放感あるメロディーで、明菜さんの鼻にかかったような中高音がクセになる!
明菜さんはデビュー以来マイナー調の曲ばかりで、メジャー調の曲はなんとデビューから8年後の「Dear Friend」(MV配信開始:https://WarnerMusicJapan.lnk.to/DearFriend)が初めて。そのくらい明るいイメージの曲っていうよりかっこいいイメージやシリアスなイメージが先行していたと思うんですが、この曲がシングルででていたら、名曲の一つになったんじゃないかな。なんて邪推してしまう。
歌番組にてノリノリな笑顔でこの曲を歌っている明菜さんを想像。見てみたかったな・・・
SOLITUDE
作詞:湯川れい子 作曲:タケカワユキヒデ 編曲:中村哲
13枚目のシングル(1985年10月)
作曲はゴダイゴで知られるタケカワユキヒデさん。
それまでのキャッチーなメロディーや爆発力の明菜ビブラートを温存しています。さらに音域も、明菜さんのゾクゾクする低音やハリのある高音も使わず。挑戦的なメロディーなんじゃないかと感じます。
ちなみに「SOLITUDE」は「孤独」の意味。「LONELINESS」じゃないところにアーバンな雰囲気を感じさせます。
駅
作詞・作曲:竹内まりや 編曲:椎名和夫
10枚目のアルバム「CRIMSON」(1986年12月)
いまや竹内まりやさんバージョンのほうが有名ですが、もともとは明菜さんに提供された曲。
「駅」の解釈問題は議論されて久しいですが、私はどちらも好きですしどちらが正解ということもないと思っています。
個人的に明菜さんの「駅」は涙を流しながら表情はあきらめたように笑っているようなイメージが浮かび、理不尽で思うようにいかない人生を悲観したときに聴きたいです。
難破船
作詞・作曲:加藤登紀子 編曲:若草恵
19枚目のシングル(1987年9月)
加藤登紀子さんの作詞・作曲。加藤さんが明菜さんに歌ってもらうことを切望して提供(厳密にはカバー)したと言われています。若草恵さんによるストリングスアレンジがシリアスさを増大させており、この曲の輪郭を形づくっています。
処女伝説
作詞:FUMIKO 作曲:原田真二 編曲:小林信吾・北島健二
12枚目のアルバム「Stock」(1988年3月)
作曲が原田真二さん。直接的ではないんだけれども、ものすごく妖艶で際どい想像をさせる歌詞に、太くズッシリとしたギターアレンジ、そこに大人になって声にドスが効いてきた明菜さんの明菜さんによる明菜ビブラートが合わさったものすごくかっこいい一曲です。えーっと本当に22才のときの楽曲かな^^?
プレイリストはこちらから!
Apple musicとSpotifyにてプレイリストをダウンロードすることができます。
Spotifyだと無料で聴けます(無料会員だとランダム再生にはなります)。
https://warnermusicjapan.lnk.to/AkinaPlaylist
聴いてくださった方はぜひご感想をくださいませ!ともに明菜さんの楽曲の魅力について語りましょう^^
さにーTwitter:https://twitter.com/syowa_suki
※この記事の内容は、ワーナーミュージック・ジャパン様とは関係なくさにーが個人的な感想を書いたものです。